こんにちは!ユニバードさんなのだ。
みんなは、公共施設や建設現場でこんな標識を見かけたはあるかな?
これらの標識は安全標識といって、JIS(日本工業規格)で決まっている規格にのっとって作成している標識なんだ。
JISは、製品の種類・寸法や品質・性能、安全性などを定めた国家規格(国や公的機関が制定したその国内で適用される規格)だよ。
2018年4月20日、13年ぶりに安全色と安全標識を規定している「JIS Z9103」が改正されたから紹介するよ。
今回の改正のポイントは、カラーユニバーサルデザインが採用されたことなんだ。
安全色や安全標識は、主に公共施設や生産・建設現場で使用されているのだ。
「危険」「禁止」「安全」などの情報が一目で認識できるようにするには、色が非常に重要なポイントとなるのだ。
カラーユニバーサルデザインを採用したことによって、多様な色覚を持つ人々にとって見分けやすくなったのだ!
下の図は、改正前と改正後の例だよ。
図記号の下欄に記載された数字・アルファベットは、マンセル記号(色を表す記号の一種)です。色相(色味)、明度(色の明るさ)、彩度(色の鮮やかさ)によって物体色を表します。
- 赤→1型色覚※1の人が黒と識別しやすいように黄みに寄せた。
- 黄赤→赤を黄みに寄せて、黄赤に近くなったため、黄みに寄せて色相を離した。
- 黄→黄赤側に寄っていて明度が低く、1型・2型色覚※2の人が黄に感じにくかったため、赤みを抜いて明度をやや上げた。
- 緑→1型・2型色覚の人には緑でなく灰色に感じられ、ロービジョンの人には青と見分けにくかったため、黄みに寄せた。
- 青→明度が低く黒や赤紫との見分けが難しかったため、ロービジョンの人が緑と見分けられる範囲で明度をやや上げた。
- 赤紫→2型色覚の人が緑や灰色と見分けにくかったため、青と見分けられる範囲で青みに寄せた。
※1:1型(P型)色覚 …赤色を感じる視細胞(L錐体)の機能に異常がある。赤を暗く感じ、赤〜緑の区別がつきにくい。
※2:2型(D型)色覚…緑色を感じる視細胞(M錐体)の機能に異常がある。1型と同様に赤〜緑の区別がつきにくい。
今回の改正によって、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催のときに訪日する外国人も含め、より多くの人々の安全性の確保と利便性の向上が期待されているよ。
また、今回改正された安全色の「赤」は多様な色覚の人にとっても判別しやすい赤だから、標識だけじゃなくて、僕たちが普段書類をつくるときの注目ポイントに使う赤として利用してみてもいいかもね!
JIS改正によって、みんなが安全で過ごしやすい環境になることはとても良い事だね!
みんなも街で安全標識を見かけたら、色が変わっているか意識してみてね。
【出典】
経済産業省ホームページ
http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180420006/20180420006.html
安全色及び安全標識に関するJIS改正
http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180420006/20180420006-2.pdf
JISC 日本工業標準調査会
http://www.jisc.go.jp/
新JIS安全色普及委員会
http://safetycolor.jp/
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