仏壇に向かうユニバードさん

こんにちは、ユニバードさんなのだ。
みんなは、グリーフケアを知っているかな?
グリーフケアは、「グリーフ(身近な人が亡くなって悲しみに暮れるような状態)」を乗り越えられるように、周囲の人が行うケアのことを言うのだ。欧米では広く知られて来たのだけど、日本でも大きな震災の後に注目されるようになり、福祉や介護、がんなどで余命が短い人を看護する終末期医療の仕事に関わる人を中心に少しずつ広がっているんだよ。

身近な人が亡くなった遺族は、気持ちも身体もとても不安定な状態にあり、何割かの人は治療が必要な状態になると言われているよ。そうした遺族に「しっかりしなさい」・「くよくよしてはいけない」などと言うのは、気持ちを傷つけてしまうことになるのだけど、そうした知識があまり広まっていないのだ。

グリーフケアを学ぶことで、遺族の心理状態や、どのような言葉が遺族を傷つけるのか、どのような配慮が喜ばれるのか知ることができるって言うよ。

ユニバードさんも小さな頃、大好きなおばあさんが亡くなった時に、お父さんやお母さんがお葬式の準備だけでなく、市役所や銀行・保険の手続きで大変そうにしていたのを覚えているよ。たくさんの書類やハンコが必要で、すっかり気持ちが落ち込んでいるのに目が回るように忙しそうだったのだ。それに忘れものも多くなっちゃって普段なら間違えないようなことも失敗していたのだ。この失敗もグリーフによる気持ちの不安定が原因なんだって。

なので、金融機関や公共機関でも、手続きに来られた方が家族を亡くした遺族だとわかったら「お悔やみ申し上げます」「ご愁傷様でございます」と言葉をかけ、まずは遺族の気持ちにしっかり寄り添えるよう取り組みを始めたところも出てきているんだよ。

そこではユニバーサルデザインの配慮も取り入れられ、手続きの場所や書類をよりわかりやすくするのに活用されているのだ。

グリーフケアのためのユニバーサルデザイン

これはまさにグリーフケアのためのユニバーサルデザイン。グリーフケアデザインだね。なるべく多くの人に使いやすいユニバーサルデザインの活用の場がまた増えてユニバードさんは嬉しいよ。みんなも、もし自分が遺族の立場になったり、悲嘆に暮れる遺族に出会ったらグリーフケアを思い出して欲しいのだ。

【本文監修・参照】
一般社団法人日本グリーフケアギフト協会
http://griefcaregift.org/